第1回 観光を考えるシンポジウム(2013年)【経営コンサルタントは必要か?~観光業の場合~】

はじめに

 観光という独特の業界の中で、経営や販売促進(プロモーション)、人材育成(おもてなし)などあらゆる取組みが必要とされている観光事業者の皆様にとって、良き相談相手になれるのは誰なのか?また経営コンサルタントの有効活用法やその必要性について考えてみたいと思います。

今回のテーマは「経営コンサルタントは必要か?-観光業の場合-」として、経営コンサルタント自らが自らに問いかける構想、また、観光業界のスペシャリストをパネリストに迎え、異なる立場や角度から、観光業において経営コンサルタントは必要なのか?について考えてみました。

観光を「おもしろくする」ということ

第1部 各パネリストの皆様より今回のテーマに対する意見表明

湯元舘 代表取締役会長 針谷 了 氏

私の結論は、経営コンサルタントは必要である「人生にも経営にも師が必要である」と思っています。その理由は、経営者は万能ではないため、「知識・知恵・経験・センスを買う」そして「時間を買う」最後に「経営を誤らないチェック機能」として活用することが望ましいと思います。

某旅行会社 取締役

悩める経営者です(笑)経営コンサルタントは必要なのか?に対して、まだ答えが出ていない状況です。経営者の求めるもの、自身が求めるもの、現在の状況に違い(温度差)があるのですが、コンサルタントを活用する場合、どんな結果をだしていくべきなのかを事前に明確にしておくことが必要だと思います。

KBS創研 代表取締役 小泉 寿宏

私の結論は、ミスマッチのないコンサルタントの活用が必要である、ということです。コンサルタントを活用したが、上手くいかなかった・・・といった場合、クライアントの課題とコンサルタントの得意分野にミスマッチがあったのではと思っています。本来はクライアントの課題に対して、専門分野に特化したコンサルテーションの振り分けが必要だと思いますが、実際には的確なコンサルタントを見つけられなかったという経営者の方々も多かったのでは。だからこそ、今後はコンサルタント同士の連携が必要であると思っています。

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針谷氏:実際にコンサルタントを活用した経験も多く、実体験を基にした経営者としての厳しい目線で語って頂きました。
旅行会社 取締役:旅行業のプロとして、またコンサルタント活用中の実感をふまえての率直なご意見を語って頂きました。
小泉:まさにコンサルタント自らが自らに問いかけるテーマ、また実際のコンサルティング経験を振り返りながらの本音を語っています。
前川氏:サービスの本質をみる目、観光業を客観的に捉え分析する多角的な観点でコーディネートを頂きました。